2016年5月8日日曜日

理系大学院生のための、奨学金返済免除方法

大学には、奨学金という国から低金利でお金を借りられる制度があります。
その中には、第一種奨学金という無利子で借りられるものがあります。

その第一種奨学金を大学院過程の間に受けると、"特に優れた業績による大学院第一種奨学生返還免除"という奨学金の返還を免除される可能性があります。

自分は理系大学院生で第一種奨学金を借りていましたが、このことを特に意識していませんでした。
しかし卒業が近づくにつれ、この"特に優れた業績による大学院第一種奨学生返還免除"が話題になりました。
今までの成果でもらえるのなら、最後のご褒美としてもらってもいいのではないか、と思ったのです。

そして、返還免除を受けるにはどのように行動してゆけばよいのか、調べ始めました。

しかし、情報を集めようにも先輩は詳しい内容を知らず、また教授も知らなかったため、情報を得ようにも難航しました。

この窮地を打開してくれたのは他研究室の友人でした。
その友人の先輩に奨学金を全額免除された方がおり、その人から詳しい話を訊いてもらいました。
人生に大切なのは信頼できる友人だと実感したときでした。

その友人を通じ、得られた情報を書き記しておこうと思います。
もし奨学金免除を狙うなら、今すぐ行動してください(理由は後述)
今から戦略を練って、行動してください!


1. 奨学金免除になる割合は奨学金を受け取る人の3割

これは結構重要なことではないかと思います。
"特に優れた業績による大学院第一種奨学生返還免除"を受けられるのは、全体の3割なのです。
これは、日本学生支援機構のサイトにも掲示されています。



"日本学生支援機構、特に優れた業績による返還免除" より
http://www.jasso.go.jp/shogakukin/taiyochu/gyouseki_menjo.html

全額免除になる人と半額免除になる人が合算されての3割ですが、半額免除でも十分に額は大きいかと思います。

全額免除は全体の1割です。
月々88,000円借りていたとすれば、88,000×24=2,112,000円も頂けることになります。

半額免除は全体の2割になります。
これも同じく月々88,000円借りていたとすれば、88,000×24÷2=1,056,000円も頂けます。

どちらにせよ、かなり大きな金額がもらえることは、間違いないです。


2. 免除を受けるには、学校、学科内で優秀であればよい

返還免除を受けるには、全体の3割に入らなければならない…
なら東大や京大がいるから無理だ…

そう思った方もいるのではないでしょうか。
しかし、それは考える必要はありません。
なぜなら、学校ごとに、免除を受けられる3割が決まるからです。

東大の中から3割、京大の中から3割…と、あらゆる大学の中から3割の人が選ばれる仕組みになっています。
そのため、その学校の中で3割に入ればよいのです。

また、同じ学校の中でも学科により採用者が分かれます。
これは当然といえば当然かもしれません。

学科によって、学会に出席するチャンスやジャーナルに出せる回数は大きく異なります。
理論系のため何回も学会にいける学科と、多くの実験を必要とするためあまり学会に出られない学科が同等に評価されたら納得いかないですよね。
そのため、学科の中から3割選ばれる仕組みになっています。

したがって、自分の入っている大学院の、これまた自分の入っている学科の中で、上位3割に入るほどの実績を出せばよいのです。


3. 学科によって評価基準は大きく異なる

先程、学科の中から3割選ばれる仕組みになっているといいました。
その理由は、学科によって、学会に出席するチャンスやジャーナルに出せる回数が大きく異なるためです。
学科により事情が大きく異なるため、学科によって評価基準も大きく異なります。

例えば、機械系。
この学科は実験さえできれば国際学会で発表できるといわれているそうです。
そのため国際学会には当然のようにいけるため、国際学会発表に重きをおかず、ジャーナルを出した回数によって、評価が大きく変わるそうです。

例えば、情報系。
この学科は国際学会に出すことも難しいそうです。
そのため国際学会に一回出席しただけで、かなり高い評価をいただけるそうです。

このように、学科によって大きく評価基準が変わります。

そのため、国際学会に3回でたとしても、1回のジャーナル提出した人より下回る可能性が、大きくあるのです!


もしあなたが奨学金の返還免除を狙っているとします。
そのため、日々努力をしているとします。
しかし、その努力は学科ごとの評価基準では評価されないかもしれません。
そのため、今から情報を収集し、大学の先輩や友人のツテを最大限に利用し、評価基準が何なのか、調べるべきです。

あと1年近く猶予のある今、まだチャンスはつかめます。
まず、評価の高くなる行動は何か、情報を収集する。
そして評価が高くなる発表をするため、教授と相談し、どうすれば発表できるか計画を練る。
これが最善の道ではないかと思います。

残り少ない学生生活、ぜひ有効に過ごしてください。

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